ドローン、そして防水ドローンの重要性
2020年12月10日 17時41分
待ち望まれた防水ドローンが一般的になってきたように、ドローンは日々、進化を続けています。少々、趣旨は違いますが、水中専用のドローンを開発した企業もあるほどです。(これをドローンと呼んでいいのかどうかはわかりませんが、「ドローンのようなもの」ではあります)これまで、水難救助についてはご説明しましたが、悪天候に強い防水ドローンは、土砂災害などの場面でも高い捜索・探索能力を発揮するはずです。大地震後のネパールではドローンを使用した被災調査も行われています。
3000メートルから4000メートルという高い高度を飛ぶドローンの開発も進められていて、山岳地帯で飛行可能な機体の登場も期待されます。山岳地帯の厳しい天候と共に、高地の薄い空気をも克服しなければならない。そもそも回転翼で飛行するドローンには厳しすぎる条件と言えますが、開発者達は努力を続けています。
最近は自治体がドローンの利用に積極的な空気が形成されています。都市部ではドローンの飛行は厳しく規制されていますが、反対に地方では「ドローン誘致」の声が上がっているようです。徳島県では、「便利屋」的な宅配サービスの実験が行われ、ドローンを使って、お年寄り向けに牛乳やタマゴなどを配達しました。地方では、少子高齢化に悩む地区も多く、このような状況がますます進んでいくことが予想される中、ドローン活用の可能性は広がり続けています。
ハイブリッドタイプの時代は来るのか
自動車はハイブリッド、そして完全電気自動車化へと向かっているように見えます。元々、バッテリーで駆動するドローンにとって、充電切れはつきものです。現状、長時間飛べるドローンといっても、その長さは30分弱程度。継続飛行時間が延びれば、防水ドローン同様に、ドローンの可能性は大きく広がるでしょう。ハイブリッド化となると自動車同様、エンジンを積み込むわけで、当然ながら機体の重量が大きく増えるという問題はあります。ただ、エンジン搭載により、自動車同様にバッテリーを充電することは可能になります。既に研究に入っている会社があり、ハイブリッド化が実現すれば、その飛行時間は約2時間になるそうです。
防水ドローンの進化とこれから
ドローンの世界市場規模は2020年、約14兆円になると想定されています。ドローンの多くは、これまでご紹介してきた防水ドローン「Splash Drone 3 AUTO」のように、現在、ベンチャー企業により開発されています。開発企業への行政のバックアップが望まれるところです。多くの人は、ドローンというと空撮を思い浮かべますが、今後は橋脚やダムなどのインフラ向け需要が大きな割合を占めるはずです。農業利用にしても、輸送利用にしても、雨や雪の中でも飛行可能な防水ドローンの役割はますます大きくなります。規制により、都心部ではドローンの飛行場所が限られていますが、ドローンの未来は明るいと言っていいでしょう。今から数年後には、空を行き交うドローンを毎日のように見かける。そんな日常が来るかもしれません。